「メートル、作業中にすまんがポッキーを」
「いりません、あともう少しでこのナースチェンカが完成するからそれまで待ってるか偵察でもしてきてください」
昼下がりの倉庫にて、人形師は自分のサーヴァントが買ってきた差し入れを拒絶し淡々と少女の形をした人形の最終仕上げを行っていた。相も変わらずその声に温かみはなく、あらかじめセットされたかのような言葉。男はそれでもめげずに語り掛ける。
「でもなぁ、甘いの食べると作業が進むようになるぜ? 休養は大事だからな。今までどのくらいぶっ通しで作業しているんだ?」
「四時間」
「なら、そろそろ」
「不要、くだらないことで令呪使わせないでくださいアーチャー」
ぎりり、と女は振り返り無表情の仮面を男に向ける。
「……すまんな、差し入れはここに置いとくから後で食べてくれ」
そっと男は霊体化し、彼女の目の前から姿を消す。女は少しだけ嘆息したのち仮面を外してポッキーの封を開けた。
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