「――言っておくが欲しい物を手に入れるまでわし様は我慢が効かぬ」
その言葉とともに、私は誰もいない茜色の教室の床に押し倒される。藤色の髪の毛が視界に入り、大きな彼の口が私の口を塞いだ。厚い舌が割って入ってくる。唾液まみれのそれは絡みついてどこかこんにゃくのよう。離された唇を繋いでいるのは銀の珠がついたいと。低いため息が私の鼓膜を撫でてきてその度に背筋がびくんとした。
「まって、ばーさーかー。ここじゃちょっと、まずいです」
「待たぬぞ。だから前もって蒼に人よけの結界を張らせたのであろう」
こんな姿はわし様だけのものだからな。
そういって彼は私の拘束を解いたと思ったら強引に私のブレザーのボタンを外した。ブレザーどころではない。ネクタイを手際よく緩め、ワイシャツどころか下着すらも取り除く。
「ほーら、夕日に照らされて綺麗ではないか。どれだけお前が自分の体のことを言おうともわし様からしてみればいいもの同然だ」
いつものようにバーサーカーの口から私のことを褒める言葉が出てくる。そんなこと、思ってもいないはずなのに。言葉を発しようとしたけれどそれより前に彼の大きな右手が私の胸を掴んだ。
「っ……!」
「おーおー我慢するでないぞ蒼。しかし……いや実際に触れるとわかるな。おまえのその体の柔らかさが……な」
そう言いながらもバーサーカーの右手の指が、わたしのとっきにふれる。
何かを手慰みに弄くり回すかのような手付きで、触れてくる。
「しかし……蒼の乳首、ぴんとたってきたな。こっちは素直で偉いぞー、うん」
「ばーさーかー……! ちが、ちがうの……!」
「どこが違うというのだ。まぁおまえはアレだからなぁ……このわし様が現在進行系で仕込んでいるも同然。慣れないからこそ無理がないというか……まぁそのカオもまたいいんだがな」
彼はそういって舌を出す。まるでそれは――完全に獲物を捉えた獣のよう。
はずかしいところは完全にさらけだされて、今では完全に彼の手のひらの上。バーサーカーの大きな手が、胸だけじゃない。色々なところに触れてくる。スカートの奥まで触れられてのうがこんらんしてきた。四肢がかってにうごきだして、わからないけどなぜかもっと、ほしくなる。
「ばーさーかー……ばーさーかー……!」
「どうしたマスター、そんなに甘ったるい声を出して……」
いってみろ、と彼は低い声で囁いてきた。
もう、むりかもしれない。
けど、ここじゃむりだ。結界をはってるとはいえ、ここは学校だ。教室でこんなことしちゃいけないのにだれもいないことをいいことに、こんなえっちなことをしている。
それなのに―――もっとしげきに浸りたい。
「あ――もっと、もっとほしいです」
「本当にいいのか? わし様がことをおこしたとはいえここはおまえの通う学校の教室であろう?」
「ここが――いい、です。貴方のことですからたぶんこのままですよね」
「ったく……更に煽るためにいってみたがここまでまじめとはのぅ、まぁそこがいいのだが」
そう彼がこたえた後、私の体が浮いたと思ったら彼に向かい合う形で、彼の膝の上に座らされた。その彼といえば私が普段学校で座っているイスの上。彼のたくましい太ももが直接私のふとももに伝わってくる。そして――パンツで覆われている私の陰部には熱くせり上がっているバーサーカーの棍棒があたっていた。じわじわと熱がつたわってきて、既にオーバーヒートを起こしている私のあたまがバグをおこしそうだ。
「どうだ、普段座っている場所でこうしてやらしい座り方をしている感想は」
「あ……えーと、その」
「言葉に出ないのも無理もない。そうだろう?」
彼の腕が、私の腰に回る。
そして彼の手は適当に私のスカートをたくし上げてパンツをずらした。ねちょねちょしたものが肌から離れてすーすーする。
「……!」
「初めてのようなカオ、これで三度目だな。んー?」
「だって……あなたがここは学校だとかいったから……!」
「そこまでここが、大切か?」
冷たい言葉とともに、私の腰ーーわれめに彼の剛直が押し当てられる。
あつい、よみがえる。被所有物感。
あまったるくかきまぜられるかんしょくから、私はのがれられないらしい。でも、わからない。
ここでしたいけど、しちゃまずい。二律背反がぐるぐる回る。
「ちがいます……! でも、なんか、でも」
「罪悪感とかなんて手放してしまえばいいものを。どうせここはおまえのシャンバラではあるまいし」
そういって彼は片手で私の腰を拘束しながらがちゃがちゃと彼自身のものを取り出した。
太く、そそりたつ褐色のそれは熱を帯びていて既に頭は濡れている。
私の腰を無理やり浮かせ、何も言わずに彼はそれをあてがってーーー私の中に突き刺した。
「あ―――や、んぅ!」
「そんなに強く情熱的に抱きしめるな、蒼。もっともっとかき乱したくなるであろう」
ネットリした声が絡みつく。思わず私は強く彼の背中に手を回していたらしく慌てて離そうとしたが「よいよい、もっと強く縋り付け」とまた声が絡みついてきた。あつい。中がとけてしまう。
「ごめんなさ、い。ごめんなさ……」
「いい、いい。今はただ泣くより快楽で啼いていればいい」
その言葉と同時にずん、と中が突かれた。それと同時にぎゅうと私の中が縮こまる。
「―――っ!」
「おーおーしまってきたかしまってきたかー」
「しまる……?」
「そうだそうだ。わし様のことを離したくないってここがいっておる」
ぐりぐりと彼の棍棒が私の中をかき混ぜる。わさわさと私の腰を彼の手が撫でていて、彼の声が吐息とともに、撫でてくる。
「よっぽど、わし様のことが好きなのだろう? 蒼は」
そういって彼は更にわたしのなかをかきみだす。水音はおおきくなっていき、なにか考えることもできなくなっていく。
「あっ……! や、だ、あ……んっ、う、す、すき……」
「そうかそうか、わし様も……蒼のことが好きだ、だーいすきだ……」
たかぶるままに、口づけをかわす。西日に混じった彼の目の色は宝石のようにきれいで、ぎらついていた。
ここがどこかなんて、もうどうでもいい。ここの記憶なんて、塗りつぶせばいい。白く白くーー汚せばいいということを教えてもらうのはもう少し先の話。
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