現を抜かす

「……ちょっと、じっとしていてくれよ」
 男の言葉に女は無言で頷いた後、男は女の帯に手を掛ける。慣れた手つきでするすると女の帯を解いていくと、するりと行燈袴が落ちて地味な下着に包まれた下半身が露わにされた。その後袖のない羽織のおはしょりから男特有の骨ばった手が入っていく。
「きょうらく、たい、ちょ……」
「いい声だねぇ、ほら大人しくボクに身を委ねてくれないか?」
 ちゅ、と女の首筋に口づけを落とす。女の体から力がふわりと抜け落ちたような感じがした。そのすきに男は勢いよく女の羽織を地面に落とし、簡素な下着に身を包ませた姿にさせる。
「隊長だけ、着たままなんてずるいです……なんで、なんで……」
「ほら、ボクは隊長だしさぁ、こんなことしている間にもなにかあるかもしれないからねぇ」
 ま、ボクは気にしないけどさ、と男はウインクして見せる。そうこうしている間にも下着を止めていた金具はすべて取り外され、ぷるんと女の胸にある果実が震えた。
「……うぐぅ」
 不満そうにいじける女を男は自分の方に向き合わせつつ、顔をじいっと見る。女の顔は赤く染まりふっくらした唇はふるふると震えていた。目は潤み、口からは鳴き声が漏れ出ている。
「ああ、本当に蓮ちゃんはかわいいな……思わず、全部食べたくなっちゃうくらいに」
 そっと男は耳元で囁き、ぴくりと跳ねた女を優しく抱きしめる。男の温もりを直に味わった女はただ、自分の足の間にあてがわれた男の熱を感じ、やさしく貪られるのを大人しく待つしかなかった。

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