「……アーチャー、そのあの……」
「すまん、本当にすまん。これは所謂生理現象というやつだ」
一つの白い布団の中に一組の生まれたままの男女が入っている。布団が載せられているベッドの周辺には男物の服と女物の服と下着が散乱していた。そして布団の中では女は男の太くて鍛え上げられた腕に収まっていて、昨夜のお楽しみの余韻が抜けきっていないのか何処かゆったりとした声と目をしていた。対する男は目に光があり、声に芯は通っているが赤くくすんだ髪の毛が下ろされていてどれほど昨夜のお楽しみが激しかったのかを物語っていた。そして、その男の巨砲は彼女の太ももに当たるかのように存在感を示していたのである。
「……本当に、こういうことってあるんですね」
「ああ、あまりにもオマエさんが愛らしくてつい、な」
「……ナポレオンさんのえっち」
「知ってる。それはオマエさんも同じだろう?」
「……うぅ、そんな、私は……」
彼女の顔は真っ赤に染まり、それを隠すように男の胸の中に自分の顔をうずめた。さっぱりとした香水の香りに混じってスモーキーな匂いが鼻腔をくすぐる。
「私は、その……あ、いい香り……」
「メルシー、それはそれとしてオマエさんは結構セックスの時に自分からエッチなこと口走ってるぜ?」
「あ、そ、それは……!」
男からの指摘に女は慌てて顔をあげて男の方を見た。男は顔を変えずに太い指を女の柔い唇に当てた。
「いやぁ、最初のころは躊躇いながらいっていたが昨夜なんかアレだよなぁ。『皇帝様の熱くて逞しい巨砲ちんぽを私の中に入れて白い液まき散らして凱旋してくださぁい』って自分から言ってたぜ」
「……あれは、その、なんといいますか、酔った勢いで……口走っただけです……」
「まぁそれでも自分から言ったことに変わりはないだろう? そこまで言われたらこっちも昂らずにはいられんよ」
ぐり、と昂ったそれを彼女の太ももに押し付ける。それと同時にぎゅ、と女は男に抱き着いて湿った息を吐き出した。ゆっくりと女はその昂ったものを求めるように自身の太ももを男のそれにこすりつける。
「うぅ……自分から言ってたんだぁ……言ってた……」
「思い出したようだな。それに自分からもう求めてるのかい?」
「……大好きなあなたに激しくとろとろにされたら、そりゃ……こうなっちゃいますよ……」
「いい子だ、素直になれたな」
指をどけて男は女の唇に口づけを落とす。啄むように何度も、何度も愛を与える。ちゅ、ちゅ、ちゅと軽いリップ音が静かな部屋に響いている。
「そんな……こういう場でしか私は素直になれませんよ……」
「いいんだ、メートルはもっと欲しがっていいんだぜ?」
「でも、欲しがるともっと欲張りそうになるし……」
「欲張っていいんだ。まぁ蒼のおねだりならなんでも聞くが……」
「なんでもっていっちゃ、だめ。私が貴方に望まないおねだりしたらどうするの?」
「それはないと思ってる。オマエさんがそういったおねだりをしないというのは分かっているからな。だから安心しておねだりしてくれ」
よしよし、とナポレオンは蒼と呼ばれた女の頭を撫でてやる。蒼はますます赤くなって彼の腕の中で縮こまった。
「……ずるいです、ナポレオンさん」
「オレはただ、そういう女を放っておけない性質でね」
温かくて、蕩ける程に心地いい。
きゅう、と女が鳴いた後か細い声でお願い事を紡いだ。
「……では、その、貴方の……アレを……なめ、なめてみたい……です」
「アレってなんだい?」
「おっきくて、あつくてたくましい大砲を……」
「あーあれはな……かなり大きくてすすだらけになるからやめた方がいいぜ?」
「ちが……そうじゃなくて……」
「じゃあ、なんだい?」
「あ、貴方のおちんぽを……舐めたい、です……」
ああ、言ってしまった。そう言わんばかりに蒼は寝床を飛び出そうとしたが男の逞しい二本の腕に阻まれる。ふに、と女の柔い太ももに舐めたいと希ったものがあたる。
「あ、あーちゃー」
「構わないが、白い精液は飲まなくていいからな」
躊躇いもなく男は白濁の名を口に出す。女はさらに自分が何をしようとしているのかを意識してしまったのか顔を赤らめたが、元より蒼の方から持ち掛けたことだ。故に彼女はふわふわの決意を固めて返事をした。
「だ、だこーる、もん・あもー」
◆◆◆
ナポレオンは無機質なベッドに此処が玉座だと言わんばかりに腰かけて足を開く。その間に女を割り込ませて地面に座り込むように促した。女は素直にそれに従い、ぺたんとお姉さん座りで座り込み、彼の巨砲と対面するような姿勢になったのである。
「まずはこう、ここにキスをしてみてくれ」
「だ、だこーる……」
逞しく天に向かってそびえたつそれの先端におそるおそる口づけをする。裏筋に軽く口づけをするとまるで生き物のようにソレがふるりと震えた。先端からの透明な液はじわりとあふれ出す。
「あ……すごい……」
「すごいだろう? それはそれとしてまだいけるか?」
「う、うん……」
ぞくりと女の体に甘美な刺激が駆け巡る。ただ愛する人のそれにキスしただけであるが、普段の行為で自分の中にこんな逞しいものが出し入れされているのかと思うとそれだけで体の芯を疼かせた。
「次はちょっとだけ舐めてみるというのもいいな」
男のアドバイスにもにた呟きに女はこくりと頷いて先端をペロリと舐める。先端から少しだけ出ている液が、チロチロと赤い舌によって撫でられた。ぴくんと大砲は生き物のように跳ねて舌の持ち主はほんの少し驚愕した。
「ひぅ……っ!」
「大丈夫かい?」
「あ、あの……なんかびくんって動いた……」
「それほど、気持ちよかったさ。かなり上手いなぁ」
よしよしとナポレオンは大きな手で女の髪を撫でてやる。女はまだ信じられなさそうな顔をしてじっと男の砲身を見ていた。
「そ、そうですか……? その、これするの初めてで……」
「なら、十分素質があるな。暫くこれを好きなように扱ってみてくれ」
「は、はい……」
じわりと女は恍惚に溶けそうな笑顔を浮かべる。そしてまた彼の砲身にキスをした。
「んっ……」
「……可愛いなぁ」
頭を撫でていた手は女の頬へと移動する。ふにふにとその頬をもてあそび、赤いほっぺをさらに赤くさせた。女は甘い声を漏らしつつソフトクリームを味わうように砲身を舐める。まるで甘いものを味わうように自身のものを舐めている蒼の顔を見るだけでも彼の欲は肥大していき、どくんどくんとそのたびに砲身は鼓動した。
「ちろちろと舐めて……かわいいなぁ。そんなに美味しいかい?」
「わ……わからない……です……」
「美味しくなかったらほら、適当に甘いのかけて舐めていいからな」
ほら、と男は味付きシロップを枕の下から引き出す。しかし彼女はそれに目もくれずこういった。
「さ、最初はせめて貴方の……味を確かめたいから……今は、いいです……」
おずおずと女は男の提案をやんわりと拒絶する。男はほんの少しだけ眉毛をハの字に下げるもすぐに元通りの笑顔を見せて彼女が舐めるのを続けさせた。
「そうか、分かった。必要なときはいってくれ」
ほら、とちょっとだけ男は自身の砲身を整えなおす。
「今度は下の方をいじってみてくれ」
「は、はい……」
てらてらとした砲口から砲弾が二つ備え付けられている根本へと蒼は口を動かす。ゆっくりと恐る恐る舌をでちろちろと舐めてやる。ぴちゃぴちゃと女の口から水音がする。瞳を蕩けさせながら蒼は舌を使ってもたもたと根元をお掃除した。体液が纏わりついていた名残が彼女の鼻腔を掠めるも眉間に皺がよることはなくただ無我夢中にれろれろと動かした。皺のある砲弾に柔らかい唇が当たる。ナポレオンはただ自分の大砲を一心不乱にお手入れしている彼女を眺めていた。愛する女が、顔を赤らめつつ、慣れない舌使いで、ぴちゃぴちゃと舐めている。その光景だけでも十分彼自身の砲身の熱が高まっていく。
「ああ……気持ちいいなぁ……うまい、上手いぞ……」
「本当?」
男の賞賛に女は甘ったるい声で答える。女の唇の合間からは涎があふれ出して男の砲身にてらてらとした輝きを足していく。
「本当だ……思わず、ぐぅ、全部オマエさんに任せたくなるほどにな……」
青い目はギラギラと輝いて、逞しい胸は上下に動いている。大きな口は何かを喰らおうとしてかぱりと開くがそこから出るのは初めてお掃除をする女への賛辞だった。ごつごつとした手は変わらず女の頭を撫でるがそれ以上のことはしていない。
「んっ……あぅ、あぁ……すき……こんなに大きなの私の中にはいてたんですね……」
「そうだ、ほら……これがオマエさんの下の口に入ってたんだ」
「したのおくち、に……」
口を離してしみじみと女は屹立したそれを見る。改めて間近で見ると逞しく、ふわふわとしていて熱い砲身だった。きゅうと何故か蒼は自身の体を疼かせた。ふっくらとした足をすり合わせ腰をもぞもぞと動かしてしまう。
「そうだ、今動いてる下のお口に入れてそこからlaitをいつも注いでるだろう?」
「うぃ、うぃ……」
「もしかして、そんな空想をしていたかい?」
びくりと女の肩が跳ねた。そっと頭を撫でられながら宥められるようにして言われた言葉。あ、と小さく感嘆を吐いた後女は腰をもぞもぞさせるのをやめた。
「ちが……そんな、みるくだなんてそんな……」
「言わんでもいいぜ? そんなに腰をもじもじさせてるのみたらわかるさ」
ほれほれと言わんばかりに砲身を女の頬に当ててやる。砲身からは透明な液体があふれ出ていた。
「あ……はは……」
「そんなにこれが好きかい?」
「す、すき……。なぽれおんしゃんのことも、このおちんぽもだぁいしゅき……」
「そうかそうか、正直ものだなぁ。とてもいい子だ。ほらご褒美をやるから口を開いてみてくれ」
かぱり、と蒼は口を大きく開く。男はその中に熱くはち切れそうな砲身を女の咥内にゆっくりと先だけ入れた。
「今度はそのお口でゆっくりと味わってみるといい」
熱い砲口が口の中に納まる。小さな口に大きなものは入り切るはずがなく唯女は砲口をキャンディのように舐めるしかなかった。ちゅぱちゅぱと音を立てて舌でもてあそび、歯を立てないように厚い唇で覆う。
「んっ……あぅっ、ああ、あ……」
拙い口でただひたすら味わう。下の口から涎が垂れていることを感じながらも今は唯上の口でその砲身を扱う。どくどくと脈打ったりふるふると動いたりするたびに男は女の咥内の心地よさを実感した。あまりにも、温かくて、全てが緩みそうになるくらいの甘ったるさ。その緩んだ表紙に白い欲がはち切れそうになったが苦いものを飲ませてはならないというわずかに残った理性をもって懸命に堪えた。
「ぐっ……まさかここまでとはなぁ……こんなに気持ちよくさせるなんて、ほんっとうに……オマエさんはなぁ……」
寝台の玉座に座した皇帝は自身の足の間にいてぺろぺろと砲身をお掃除している女の顔に手を添えてやる。もっと奥に突っ込ませるためではなく、自身の砲身から引き離すために。まずは添えた手に少しだけ力を入れて、やんわりと自身の砲口から彼女の口を離脱させた。透明な液が先端と唇を繋いで、垂れる。
「どうし、て……?」
「これ以上やると苦いのを出すことになるからなぁ」
「苦いの……?」
「いつもオレが蒼とのセックスで出してる液……spermeだ。あれは如何せんまずいらしいからなぁ。上の口と下のお口は好みが違うらしいし、なによりスペルメは下のお口の大好物だからそっちに飲ませたほうがいいだろう?」
な? と柔和な笑顔でナポレオンは説得する。しかし歯はぎりぎりと食いしばっていていきりたったそれはビキビキと質量を未だに増していた。
「は、はい……。それなら、その、すぺるめ? は下のお口に譲ります……」
「よしよし、それでいい。それにもうすでにオマエさんも限界だろう? 既に下のお口は涎でダラダラになっているだろうし……」
「ばれ、ばれちゃったぁ……」
へにゃりと女は顔をほころばせる。その顔を見てしまった男は自身の中の撃鉄が落ちる感覚を味わった。
「ほら、早く立ち上がってオレの大砲を下のお口に入れてみてごらん?」
「ウィ、ムッシュ……」
玉座の男に裸の女が跨るようにして座る。下の口はずぶずぶと涎を溢れさせながらその大砲を飲み込んでいった。そして、ただ二人は熱をもてあそんで溶けあったのはまた別の話。
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