深く、抉る
「あ、ああっ……! や、げんじょ……どのぉ……」
「顔を隠して……俺の字を呼ぶな……。余計、欲が膨れ上がってしまう……」
「でもぉ、あ、き、きついの……ぁ」
月明かりのみが照らす寝室にて、男は左目のみで女の痴態を焼き付ける。腰は密着し、陰陽が接し混じり合う地点からは絡み合った二人の液体が水をたてて溢れ、寝台の布に沁みを作っていた。されど体全体が密着することはあらず、揺れる二つの珠、一心不乱に揺らされる腰、乱された黒髪、快楽にかき乱された口、全て全て、夏侯惇の左目に映りそれら全てが彼だけに見ることが許された光景だった。故に逞しい胸板で女のふくよかな胸をつぶす、ということはせずにいた。
「嗚呼、とても、綺麗だ……。絶対に俺以外の前で見せるな、いいな?」
低い声で舐めまわすような感触で囁かれる。絶対的な支配感、庇護か束縛か分からない境界線、そしてなぞられるからだ……。今、見上げている有様全てが彼女にとっての”媚薬”となる。
「……はい、元譲様……」
恍惚に塗れた顔で女は言う。それを聞いた男はたまらず女の陰の奥を突いた。
「――――あぁあん!」
ぴくりと弓なりに体を反らし、顔を背けつつじたばたと快楽に身を震わせる。それだけでは夏侯惇は飽き足らず女の腰に己を打ち付け、欲を肥大させていく。
「……っ、どうだ……あ、こんなに、お前は……やらしい声を、上げている上に……はしたない有様を、俺の目の前、に……晒してる、じゃあないか……」
「あ、だめぇ……げんじょうさまぁ、いわない、でぇ……」
何度彼女の中に放とうとも、今夜は互いに欲が枯れることはないだろう、と二人はおぼろげながら直感する。そして、日が傾くほどに二人は布の海で、激しく愛しあった。
秘め事の夜
「あぐぅ……い、いけません……主様ぁ……」
「大丈夫だ、此処は誰にも見られることはない……」
すべてが寝静まった時、女は自分の主にして恋人である夏侯惇に寝台の上で愛の印を刻まれていた。たわわに実った二つの果実に、男は少し乱雑に口をつける。そのたびに甘い声は漏れ、ぴくぴくと生まれたままの体を震わせた。硬い髭は柔肌をちくりと刺激し、跡は花弁のように残される。
「跡が、見えてしまいます……」
「見えないところに、付けているから……心配ない」
男の余裕はじわりじわりと溶けているのがその震える低い声からも読み取れるも、それを本人は気にしないかのように口を女の体を下るかのようにつける。わざとらしく、ちゅ、ちゅっと音を立てて刻みつける。女は、ただ足をすり合わせつつもその次を、次を渇望しつつもそれを口に出せるだけの余裕は早くも失われていた。気づけば、口づけは下腹部を抜けて、あの甘美な生の刻印の感触は既に止んでいた。
「―――あるじ、様」
「元譲、と呼んでくれ」
「す、すみません、げんじょう、さまぁ……」
うむ、と夏侯惇は頷いた後、女の肉付きのいい足を開かせる。既に体全体で快楽に沈んでしまっている故か、あっさりと開かれた後、何も触れていないが既に濡れそぼっている秘所が一つの瞳に晒された。
「嗚呼、とても綺麗だ」
ぽつりと男が呟いた後、広い舌が濡れたそこを舐めあげる。
「ぁあ、ひゃぁあああん!」
ぴちゃり、ぬちゃりと水音が響く。表面を舐めあげていただけのはずが、小さな蕾をなぞりますます蕾を硬く、密やかな主張を始めていく。そこを突かれてしまった女は、ただ主からもたらされる快楽と羞恥に身もだえるしかなかった。
※コメントは最大500文字、5回まで送信できます