終章

終章:後

 暫くした後で看護師はスティーブンさんを連れて戻ってきた。一礼をした上で看護師は部屋から退出し残されたのは私とスティーブンさん二人だけ。静かに時計の針の音が一定のリズムで刻まれる中、先に切り出したのは彼の方だった。「無事でなによりだ。」「……

終章/前

「まて……まちやがれ……。……! あんたの居場所はそいつのところじゃ、ない……! 自由になってしなせ、ないわよ……!」 地を這いながら女は呻く。きれいに飾り立てたメイクも、服も、ネイルも煤まみれになりもはや見る影もない。片腕は凍傷で使えなく…