ナポレオンと第四の壁

某所再掲  手元には錠剤と青白く光るスマートフォン。壁にかかっているアナログ時計は一定のリズムで時を刻んでいる。あの時計のように何があろうとも進み続ける人生を送りたかったがどうも私には無理だったらしい。私の足元にはいつまでも粘着性…

シオンの記憶

 手にはパレット、眼の前には静かに眠る。今から俺は、彼女に初めての化粧を施す。係の人から手渡された小さなそれを開けて一通り説明を受けたあと、彼女の肌に合うファンデーションを塗った。彼女が特別なときに塗っていたそれと比べると所謂マットな色合い…